トラックボールのデメリット|慣れ・ゲーム・掃除で後悔する人、しない人

ゲーミングマウス

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トラックボールは「肩や腕が楽になる」「机が狭くても使える」と評判の入力機器ですが、買ったあとに「思ったように動かせない」「結局ふつうのマウスに戻した」という声も少なくありません。トラックボールには、たしかにデメリットがあります。ただ、その多くは慣れで消えるものと、どれだけ慣れても残るものに分けられます。

この記事では、トラックボールのデメリットを一つずつ整理し、ロジクールのトラックボールで気をつけたい点、ボールを支える部品(支持球とベアリング)の違い、親指型と人差し指型の向き不向き、ゲームに使う場合の注意をまとめます。トラックボールをやめたほうがいい人もはっきり書いたうえで、選ぶならこれ、という3製品も紹介します。

結論:作業用なら慣れで解決、ゲーム用ならおすすめしにくい

先に結論です。トラックボールのデメリットは、使い道によって重さが大きく変わります。次の表で、自分がどこに当てはまるかを確認してください。

使い方 トラックボールの向き不向き 理由
事務作業・ネット閲覧・資料作成 向いている 慣れれば腕を動かさずに済み、机も広く使える
机が狭い・ノートPCの横に置きたい 向いている 本体を動かさないので、置き場所はほぼ本体の大きさだけ
画像編集・CADなど細かい操作 人による 微調整はしやすいが、慣れるまで時間がかかる
FPS・TPSなど照準を素早く合わせるゲーム 向いていない 素早く大きく動かして止める操作が難しい
家族や職場の人と1台を共用する 向いていない 慣れていない人には扱いにくい

そして、これははっきり書いておきます。ゲームを主な目的にマウスを買い替えるなら、トラックボールはやめたほうがいいと考えてください。トラックボールが力を発揮するのは、長い時間の作業で腕や肩の動きを減らしたい場面です。ゲーム用なら、ふつうのゲーミングマウスを選ぶほうが後悔しにくくなります。

トラックボールのデメリット

ここからは、デメリットを一つずつ見ていきます。「慣れや対策で小さくできるもの」と「割り切るしかないもの」があるので、その区別も書きます。

慣れるまで思いどおりに動かせない

いちばん多い不満がこれです。ふつうのマウスは「腕と手首で本体を動かす」操作ですが、トラックボールは「指でボールを転がす」操作です。体の使い方がまったく違うため、最初の数日は、カーソルが行き過ぎたり、ボタンを押そうとしてボールに触れてしまったりします。特に、ファイルを引っ張って動かす操作(ドラッグ)は、ボールを転がしながらボタンを押し続ける必要があり、慣れるまでは難しく感じやすい部分です。

これは慣れで小さくできるデメリットです。最初からトラックボールだけに切り替えるのではなく、ふつうのマウスと並べて置き、メールやネット閲覧など失敗しても困らない作業から使い始めると移行しやすくなります。多くの製品は専用ソフトでカーソルの速さを変えられるので、最初は遅めにして、慣れてきたら上げていく方法もあります。

ゲームには向かない

FPSやTPSのように、画面を素早く振り向いて相手に照準をぴたりと止めるゲームでは、トラックボールは不利になりやすい入力機器です。ボールは勢いをつけて転がすと止めにくく、腕全体で大きく動かすマウスのような操作ができません。ゲーム向けをうたうトラックボールは多くなく、選べる製品も限られます。

一方で、ターン制のRPGやシミュレーション、ブラウザゲームのように、照準の速さが結果を左右しないゲームなら、トラックボールでも遊べます。「ゲームもたまにする」程度なら問題になりにくい、という位置づけです。ゲームの比重が大きい人は、ワイヤレスのゲーミングマウスと比べてから決めてください。無線マウスの注意点はワイヤレスマウスのデメリットにまとめています。

ボールと支える部品の掃除が必要

トラックボールは、ボールを本体のくぼみに乗せ、小さな部品で下から支える構造です。手で触れるボールには手の皮脂やほこりが付き、それが支える部品に移ってたまると、ボールの転がりが重くなったり、引っかかるような感触が出たりします。「最近ボールが重い」「カーソルがカクカクする」と感じたら、故障より先に汚れを疑ってください。

ロジクールのERGO M575SPなどの親指型は、本体の裏にある穴からボールを押し出して取り外せる構造です。ボールは柔らかい布で拭き、くぼみの中にある支える部品の汚れは綿棒で取り除きます。ふつうのマウスより手入れの回数は増えますが、作業は数分で済みます。このデメリットは「割り切るもの」ですが、手間としては小さいほうです。マウス全般の掃除のしかたはマウスの掃除方法も参考にしてください。

手の大きさや指の長さで合う・合わないが分かれる

トラックボールは製品ごとに形がかなり違い、ボールの位置も固定です。ふつうのマウスなら持ち方を変えて合わせられますが、トラックボールは「この形で、この指でボールを回す」という使い方がほぼ決まっています。手が小さい人が大きなボールの製品を選ぶと、指が届きにくく疲れやすくなります。反対に、手が大きい人が小さな製品を選ぶと、手のひらが余って安定しません。

このデメリットは、買う前の確認で小さくできます。メーカーが「対応する手の大きさ」を書いている製品もあるので、仕様表を確認してください。家電量販店で実物に触れられるなら、ボールに指を置いたときの姿勢を確かめるのがいちばん確実です。

持ち運びや共用には不便

トラックボールは手のひら全体を預ける形のものが多く、ふつうのマウスより大きく重くなりがちです。ERGO M575SPはメーカー公表値で約145gあります。ノートPCと一緒にかばんに入れて毎日持ち歩くと、かさばると感じるかもしれません。また、慣れていない人が使うと戸惑うため、家族や職場で1台を共用する使い方にも向きません。

価格は安くない

トラックボールは製品数が少なく、ふつうのマウスほど安いモデルが多くありません。ERGO M575SPのロジクールオンラインストア価格は発表時点で8,470円(税込)です。数千円で買える事務用マウスと比べると高めなので、「合わなかったら無駄になる」というリスクは考えておきましょう。

ロジクールのトラックボールで気をつけたい点

国内で手に入りやすいトラックボールの代表が、ロジクールのERGO M575SPです。前モデルのM575から刷新され、2024年9月19日に発売されました。気をつけたい点を整理します。

親指で操作する「親指型」である

ERGO M575SPは、親指でボールを転がし、人差し指と中指で左右のボタンを押す親指型です。ふつうのマウスに近い手の形で使えるので、トラックボールの中では移行しやすい形と言えます。その反面、細かい作業を長時間続けると、親指だけに負担が集中すると感じる人もいます。疲れを感じたら、ふつうのマウスと交互に使うなど、使い方で調整してください。

ボールは小さな支持球で支えられている

ERGO M575SPのボールは、くぼみの中にある小さな支持球で支えられています。支持球にたまった皮脂やほこりが転がりの重さにつながるため、手入れのしやすさは押さえておきたいところです。裏の穴から押し出せばボールが外れるので、定期的に拭くようにしておくと、なめらかさを保ちやすくなります。

電池式で、接続は2通り

電源は単三形電池1本で、メーカーはBluetooth接続でもUSBレシーバー(Logi Bolt)による接続でも最長18か月使えるとしています(使用状況により異なります)。充電の手間がない一方、電池が切れたら交換が必要です。Logi Boltは、ほかの無線機器が多い環境でも接続が途切れにくいように設計されたロジクール独自の方式です。

クリック音は前モデルより静か

メーカーによると、ERGO M575SPのクリック音は前モデル比で80%カットされています。図書館や夜間の作業など、音が気になる場面でも使いやすくなりました。また、メーカーは同社のマウスM650と比べて前腕の筋肉の緊張を25%減らすとしていますが、これはメーカーの測定条件での値で、感じ方には個人差があります。

支持球とベアリングの違い

「トラックボール ベアリング デメリット」と調べる人も多いので、ボールの支え方の違いを整理します。トラックボールのボールの支え方は、大きく2種類あります。

支え方 しくみ よい点 気をつけたい点
支持球(人工ルビーなど) 小さな固い球の上でボールがすべる 構造が単純で、多くの製品が採用。動作音が静かになりやすい ボールをこする構造なので、皮脂やほこりがたまりやすい
ベアリング 小さく回る部品の上でボールが転がる 軽い力で回り、汚れがたまりにくいとされる 製品数が少ない。製品によっては回転音が気になることも。軽すぎて止めにくいと感じる人も

ベアリングのデメリット

ベアリング支持は、ボールが軽く回るのが最大の特徴です。そのぶん、指を離したあともボールが惰性で回りやすく、カーソルをぴたりと止めたい細かい作業では「軽すぎる」と感じる人がいます。また、部品が回ることで小さな回転音が出る場合があり、静かさを優先する人には支持球のほうが合うこともあります。エレコムのISTシリーズのように、別売の部品でベアリングと人工ルビーの支持を交換できる製品もあり、「支持球とベアリングのどちらが自分に合うか」は試しながら選ぶ考え方もできます。

「ベアリングなら掃除がまったく要らない」と考えるのは避けてください。汚れがたまりにくいとされるだけで、ボール表面の皮脂は付きます。どちらの方式でも、ボールを拭く手入れは必要です。

親指型と人差し指型の違い

トラックボールは、ボールを転がす指によって大きく2つの形に分かれます。どちらを選ぶかで、慣れやすさや得意な作業が変わります。

親指型

本体の横にボールがあり、親指で転がすタイプです。手の形がふつうのマウスに近く、ボタンも人差し指と中指で押すため、初めての人でも移行しやすい形です。ERGO M575SPはこのタイプです。一方、親指は細かく正確に動かすのが得意な指ではないため、ボールを大きく何度も回す作業では親指が疲れやすいと感じる人もいます。

人差し指型

本体の中央や前寄りに大きめのボールがあり、人差し指や中指で転がすタイプです。器用な指で操作するため、細かい位置合わせがしやすいと言われます。複数の指でボールを支えられるので、大きく素早く転がす操作もしやすくなります。その反面、ふつうのマウスとは手の形がかなり違い、慣れるまでの時間は親指型より長くなりがちです。製品は大きめのものが多く、机の上での存在感もあります。

比べる点 親指型 人差し指型
慣れやすさ 慣れやすい 時間がかかりやすい
細かい操作 人による しやすい
疲れが出やすい場所 親指 手の形が合わないと手首
向いている人 初めてトラックボールを使う人 画像編集など細かい作業が多い人

迷ったら、まずは親指型から試すのが無難です。ふつうのマウスからの移行の負担が小さく、合わなかった場合も手放しやすい価格帯の製品があります。

いらない人・ある方がいい人

ここまでの内容をまとめます。

トラックボールがいらない人

  • FPS・TPSなど、照準を素早く合わせるゲームが主な目的の人
  • いまのマウスで肩や腕の疲れを感じていない人
  • ボールを拭くなどの手入れが面倒な人
  • 家族や職場の人と1台を共用する人
  • 慣れるまでの数日〜数週間、作業の効率が落ちると困る人

このような人は、トラックボールを買っても使わなくなる可能性が高いです。手首の疲れだけが気になるなら、本体を縦に傾けた「縦型マウス」のほうが、ふつうのマウスに近い感覚で使えます。縦型も含めた疲れにくいマウスの選び方は疲れないマウスおすすめで詳しく書いています。

トラックボールがある方がいい人

  • 1日に何時間もパソコン作業をして、腕や肩を動かす量を減らしたい人
  • 机が狭く、マウスを動かすスペースが取れない人
  • ノートPCを膝の上やソファで使うことがある人
  • 慣れるまで練習する時間を取れる人

腕や肩、手首に痛みがある場合は、入力機器を替える前に医療機関に相談してください。トラックボールは負担の感じ方を変える道具の一つで、症状を治すものではありません。

選ぶならこれ

ここからは、トラックボールを試したい人向けの1台と、「トラックボールは合わなかった」「慣れる自信がない」という人向けの縦型マウスを紹介します。価格はいずれも2026年9月時点の目安で、販売店や時期によって変わります。

1位:ロジクール ERGO M575SP(静音クリックの親指トラックボール)

静音クリックの親指トラックボール

価格の目安
約5,800〜8,500円
形
トラックボール(親指操作)
重量
約145g
センサー
最大2000DPI
ボタン数
5
ロジクール ERGO M575SPの商品画像

5,580円楽天市場 10月10日時点

ロジクール 公式ストア

楽天市場で見る

初めてトラックボールを試すなら、まず候補に挙がるモデルです。親指型でふつうのマウスに近い手の形で使え、クリック音は前モデル比で80%カットされています。接続はBluetoothとLogi Bolt USBレシーバーの2通りで、単三形電池1本でメーカー公表値は最長18か月です。

ボールは裏の穴から押し出して取り外せるので、手入れもしやすい構造です。ゲームの照準合わせには向かないため、作業用として選んでください。詳しい仕様はロジクールの製品ページで確認できます。

  • 形:トラックボール(親指操作)
  • 重さ:約145g
  • センサー:最大2000DPI
  • ボタン数:5
  • 接続:Bluetooth/Logi Bolt USBレシーバー
  • 電源:単三形電池1本(最長18か月・メーカー公表値)
  • 静音:クリック音を前モデル比80%カット(メーカー公表)
  • 価格の目安:約5,800〜8,500円(ロジクールオンラインストア価格8,470円・2026年9月時点)

2位:ロジクール MX Vertical(トラックボールが合わない人の縦型)

トラックボールが合わない人の縦型

価格の目安
約1.2万〜1.4万円(2026年9月時点)
形
縦型(傾き57度)
対応する手の
中〜大(メーカー表記)
重量
約125g(メーカー公表値)
センサー
最大4000DPI

トラックボールの「慣れ」が不安な人向けの選択肢です。本体を57度に傾けた縦型マウスで、手を握手するような形で持ちます。操作はふつうのマウスと同じく本体を動かすので、慣れる負担はトラックボールより小さくなります。メーカーは中〜大サイズの手に向くとしています。

USB Type-Cで充電でき、メーカー公表値ではフル充電で最長約4か月使えます。腕を動かす量は減らないため、「机が狭い」という悩みはトラックボールのほうが解決しやすい点に注意してください。

  • 形:縦型(傾き57度)
  • 対応する手の大きさ:中〜大(メーカー表記)
  • 重さ:約125g(メーカー公表値)
  • センサー:最大4000DPI
  • カスタマイズできるボタン:4個(メーカー表記)
  • 接続:Bluetooth/USB受信機
  • 電源:充電式(USB Type-C、フル充電で最長約4か月)
  • 価格の目安:約1.2万〜1.4万円(2026年9月時点)

3位:ロジクール Lift(手が小さめの人向けの縦型)

手が小さめの人向けの縦型

価格の目安
約7,000円〜1万円(2026年9月時点)
形
縦型(傾き57度)
対応する手の
小〜中(メーカー表記)
センサー
最大4000DPI
ボタン数
6

MX Verticalと同じ57度の傾きで、本体をひと回り小さくした縦型マウスです。メーカーは小〜中サイズの手に最適としており、左手用のモデルも用意されています。クリック音とホイールの音を抑えた静音仕様です。

接続はBluetoothとLogi Bolt受信機の両対応で、最大3台の機器を切り替えられます。電源は乾電池式です。手が小さめで、MX Verticalでは大きすぎるかもしれないと感じる人に向きます。

  • 形:縦型(傾き57度)
  • 対応する手の大きさ:小〜中(メーカー表記)
  • センサー:最大4000DPI
  • ボタン数:6
  • 接続:Bluetooth/Logi Bolt受信機(最大3台切り替え)
  • 電源:乾電池式
  • 左手用:あり
  • 価格の目安:約7,000円〜1万円(2026年9月時点)

よくある質問

トラックボールに慣れるまでどれくらいかかりますか

個人差が大きく、数日で慣れる人もいれば、数週間かかる人もいます。ふつうのマウスと並べて置き、失敗しても困らない作業から少しずつ使う時間を増やすと、仕事の効率を大きく落とさずに移行しやすくなります。

トラックボールでFPSは遊べますか

遊ぶことはできますが、照準を素早く合わせて止める操作は、ふつうのマウスより難しくなります。勝ちを目指して遊ぶなら、ゲーミングマウスを選ぶほうが後悔しにくいでしょう。

ボールの転がりが重くなったのは故障ですか

多くの場合、ボールや支える部品に付いた皮脂やほこりが原因です。ボールを取り外して柔らかい布で拭き、くぼみの中の支える部品の汚れを綿棒で取ってみてください。それでも直らない場合は、メーカーのサポートに相談しましょう。

ベアリング支持と支持球はどちらがいいですか

軽い力でよく回る感触が好きならベアリング、静かさや止めやすさを重視するなら支持球が合いやすいと言われます。どちらにも良い点と気をつけたい点があるので、作業の内容と好みで選んでください。

手首が痛いのですが、トラックボールで治りますか

トラックボールは手首や腕の動かし方を変える道具で、痛みを治すものではありません。痛みが続く場合は、まず医療機関に相談してください。

まとめ

トラックボールのデメリットは、慣れが必要なこと、ゲームに向かないこと、ボールの手入れが必要なこと、手の大きさで合う・合わないが分かれることです。このうち、慣れと手入れは対策で小さくできますが、ゲームの照準合わせに向かない点は割り切るしかありません。

作業中心で、腕や肩を動かす量を減らしたい人、机が狭い人にとっては、トラックボールは試す価値のある入力機器です。初めてならERGO M575SPのような親指型から始め、慣れる自信がなければ縦型マウスを選ぶと後悔しにくくなります。

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