パソコンが起動しないときの確認|電源・画面・音の切り分け

PC周辺機器

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電源ボタンを押しても何も起きない、ランプは光るのに画面が真っ暗、メーカーのロゴは出るのにWindowsが立ち上がらない。パソコンが起動しないときは故障に見えますが、電源の取り方やケーブルの差し先、モニター側の入力など、その場で直せる原因が混ざっています。

この記事では、道具がいらない順・時間がかからない順に確認の手順を並べました。Windowsの操作はMicrosoftの公式サポートとMicrosoft Learnの記載をもとにしています。OSの更新でメニュー名が変わることがあるため、画面の表示が違うときは公式ページもあわせて確認してください。

なお、私たちは紹介する製品を実際に使ってはいません。後半で挙げる道具は、メーカー公表値と価格比較サイトの情報(2026年9月時点)をもとにまとめています。

結論:電源が入るかどうかで原因が変わる

先に結論です。「起動しない」と一口に言っても、切り分けの入口は次の3つに分かれます。どこに当てはまるかで、次に見る場所が変わります。

症状 疑う場所 この記事の手順
ランプも光らず、ファンの音もしない コンセント・電源タップ・ケーブル・電源ユニット 手順1・手順2
ランプは光る/ファンは回るが画面が真っ暗 モニター側の入力、映像ケーブル、映像出力 手順3・手順4
ロゴは出るがWindowsが立ち上がらない Windowsの起動に関わるソフト側 手順5

大事なのは、順番を飛ばさないことです。いきなり本体を開けたり、初期化を選んだりすると、直るはずのものが直らなくなるうえ、データを失うことがあります。まずは差し直しと放電、次に画面、最後にWindows側という順で進めます。

手順1:電源とケーブルを確認する

ランプもファンも反応しないときは、パソコンに電気が届いていない可能性から確認します。次の順に見ていきます。

  • 電源タップのスイッチが切れていないか(個別スイッチ付きのタップは、そのひと口だけ切れていることがある)
  • 電源タップやテーブルタップを介さず、壁のコンセントに直接つないでも同じか
  • デスクトップなら、本体背面の電源ユニットにある主電源スイッチ(○と-の記号)が-側になっているか
  • 電源ケーブルの両端を、いったん抜いて挿し直したか
  • ノートパソコンなら、ACアダプターのランプが点灯しているか。充電ランプが反応するか

壁のコンセントに直接つないだら動いた、という場合は、電源タップ側の寿命や容量オーバーが疑われます。電源タップは内部の部品が劣化するため、メーカーは交換の目安を示しています。容量の数え方や交換時期は延長コード・電源タップの安全な使い方にまとめています。

延長コードを何段も重ねている、コードを束ねたまま使っている、といった状態なら、この機会に組み直しておくと安全面でも安心です。デスクまわりのタップの選び方はデスク用電源タップおすすめで触れています。

焦げたにおいがする、差込口が変色している、本体から異音や異臭がするときは、この先の手順に進まず、電源を入れずに相談してください。

手順2:ノートPCは放電する

ノートパソコンやタブレットは、内部に電気が残ったままになると操作を受け付けなくなることがあります。Microsoftの公式サポートでは、画面が真っ暗なまま反応しないときの操作として、電源ボタンを20秒間押し続けて強制的に再起動する方法が案内されています。

手順は次のとおりです。

  • USB機器、SDカード、外付けドライブ、ドッキングステーションなど、つないでいる周辺機器をすべて外す
  • ACアダプターを外す
  • 電源ボタンを20秒間押し続ける
  • 数分そのまま置いてから、ACアダプターだけをつなぎ直して電源を入れる

周辺機器を外すのは、Microsoftのトラブルシューティングでも案内されている手順です。外付け機器が起動を止めていた場合は、これだけで立ち上がります。立ち上がったら、外した機器を1つずつ戻して原因を特定します。

バッテリーが取り外せる機種では、バッテリーも外して放電する方法が取扱説明書に書かれていることがあります。ただし、最近のノートパソコンは内蔵バッテリーが主流で、裏ぶたを開ける作業は保証の対象外になる場合があります。取扱説明書に手順が載っている機種だけにとどめてください。

電源が入るのに動作が不安定、ファンがうるさいといった症状が続くときは、熱がこもっている可能性もあります。その場合はノートPCが熱いときの対策も参考にしてください。

手順3:画面側を疑う

電源ランプが点いてファンも回っているのに画面が真っ暗なときは、パソコンではなく画面側が原因であることが珍しくありません。次の3点を確認します。

  • モニターの入力切替:ケーブルを挿した端子(HDMI1、HDMI2、DisplayPortなど)と、モニターが選んでいる入力が合っているか
  • ケーブルの差し先:グラフィックボードを積んだデスクトップは、マザーボード側ではなくグラフィックボード側の端子に挿す
  • モニターの電源と明るさ:モニター自体の電源が入っているか、明るさが最小になっていないか

ケーブルを別のものに替えると直る場合もあります。手持ちの予備があれば差し替えて試してください。症状別のより細かい切り分けはモニターが映らない・パソコンの画面が真っ暗なときの直し方にまとめています。

Windowsが起動しているのに映像が出ていないだけ、というケースもあります。Microsoftの公式サポートでは、次のキー操作が案内されています。

  • Windowsキー+Ctrl+Shift+B:グラフィックドライバーをリセットする
  • Windowsキー+P:そのあともう一度Pを押してEnterキーを押し、表示モード(複製・拡張など)を切り替える
  • Ctrl+Alt+Delete:セキュリティ画面が出ればWindowsは動いている。タスクマネージャーからエクスプローラーを再起動する

外部モニターやテレビにつないでいた設定が残っていると、ノートパソコンの画面側に何も出ないことがあります。Windowsキー+Pの切り替えは、この状態を戻すための操作です。くわしい手順はMicrosoftの空白画面のトラブルシューティングで公開されています。

手順4:起動音とランプで切り分ける

ここまでで直らないときは、パソコンがどこまで進んでいるかを音とランプから読み取ります。観察したいのは次の点です。

  • 電源ランプは点灯か、点滅か、消灯か
  • ファンが回る音がするか、一瞬回ってすぐ止まるか
  • キーボードのCaps Lockランプが押すたびに切り替わるか
  • ピーという電子音(ビープ音)が鳴るか、何回鳴るか

ファンが回り、キーボードのランプも反応するなら、電源は入っている状態です。この場合は画面側かWindows側の問題として手順3・手順5に進みます。一方、電源ランプが点滅するだけで一切先に進まない場合は、内部の部品が認識されていないことが多く、自分で直せる範囲を超えていることがあります。

ビープ音やランプの点滅回数は、意味がパソコンやマザーボードのメーカーごとに決められています。共通の決まりはないため、お使いの機種の取扱説明書やメーカーのサポートページで、そのパターンが何を指すのかを確認してください。型番は本体の底面や背面のラベルに書かれています。

ネット上では「メモリを挿し直すと直る」という情報をよく見かけます。実際にメモリの接触が原因のこともありますが、次の線引きをおすすめします。

  • やってよい範囲:取扱説明書にメモリ増設の手順が書かれている機種で、説明書どおりに行う。電源ケーブルを抜き、金属部分に触れて静電気を逃がしてから作業する
  • やめておく範囲:説明書に増設の記載がない機種、封印シールを破る必要がある機種、購入して間もない保証期間内の機種

保証期間内なら、開けずに相談した方が結果的に早く安く済みます。購入から年数が経っていて不調が続く場合は、修理費と買い替えの費用を比べて判断する場面でもあります。

手順5:セーフモードで起動する

ロゴは出るのにWindowsが立ち上がらない、途中でエラー画面になって再起動を繰り返す。こうしたときは、Windows回復環境(WinRE)から最小限の状態で起動する「セーフモード」を試します。

Microsoft Learnによると、WinREはWindowsの起動が2回連続で失敗したときなどに自動的に開始されます。起動と失敗を繰り返しているなら、すでに回復環境の画面に到達していることがあります。

自分で回復環境に入る方法は次のとおりです。

  • Windowsが起動しない場合:Microsoftの公式サポートでは、電源ボタンを10秒間長押しして強制的に電源を切る操作を2〜3回繰り返し、回復モードに入る方法が案内されています
  • サインイン画面までは出る場合:シャットダウンを選び、Shiftキーを押しながら「再起動」を選ぶ
  • Windowsが起動する場合:「スタート」→「設定」→「システム」→「回復」と進み、「PCの起動をカスタマイズする」の「今すぐ再起動」を選ぶ

回復環境の画面が出たら、「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→「再起動」と進みます。再起動後に出るスタートアップ設定の画面で、F4からF6のキー(画面の番号)からセーフモードを選びます。ネットにつなげたまま調べたいときは、F5の「ネットワークを有効にしてセーフモードを有効にする」が便利です。

セーフモードで立ち上がれば、Windowsそのものは生きています。直前に入れたソフトやドライバー、周辺機器が原因の可能性が高いため、セーフモード内のデバイスマネージャーからドライバーを元に戻す、追加したソフトを削除する、といった手当てができます。

「詳細オプション」には「スタートアップ修復」もあります。起動に必要なファイルの不整合を自動で調べる機能で、セーフモードにも入れないときの候補になります。回復環境でできることの一覧は、MicrosoftのWindowsの回復オプションに整理されています。

今パソコンが動いているうちにやっておきたいのが「回復ドライブ」の作成です。Microsoftの案内では、スタートから「回復ドライブ」を検索して起動し、「システムファイルを回復ドライブにバックアップする」にチェックが入っていることを確認して、空のUSBメモリを選び「作成」を押します。USBメモリの中身は消えるため、新しいものか、消えて困らないものを使ってください。

自分でやらない方がよいこと

切り分けには、やらない方がよい作業もあります。次の行為は、状況を悪くしたり、危険だったりします。

  • 電源ユニットを分解する:内部のコンデンサーには電源を切った後も電気が残ります。分解は避けてください
  • 濡れたまま電源を入れる:飲み物をこぼした直後は通電させず、電源を切って相談する
  • 焦げたにおいや異音がする状態で使い続ける:電源を入れ直さず、コンセントから抜く
  • いきなり初期化を選ぶ:回復環境の「このPCを初期状態に戻す」はデータが消える選択肢を含みます。バックアップがない状態では最後の手段にする
  • BIOS(UEFI)の設定を手当たり次第に変える:どこを変えたか分からなくなると、元に戻すのが難しくなる

とくにデータを残したい場合は、自力での作業を重ねるほど復旧の難易度が上がります。写真や仕事のファイルが本体にしかないなら、早めに修理窓口やデータ復旧の専門業者に相談する判断も選択肢です。

備えておく道具

起動しないトラブルは、いざ起きてから買い物に出るのが一番つらい場面です。手元にあると切り分けが進みやすい道具を4つ挙げます。価格は販売店や時期によって変わります。

1位:サンワサプライ TAP-SPSLIM6MG-2BK(雷ガード付きの薄型6個口)

雷ガード付きの薄型6個口

価格の目安
約3,000円前後(2026年9月時点)
差込口
AC6個口
ケーブル長
2m
機能
雷ガード、マグネット付き、180°スイングプラグ
サンワサプライ TAP-SPSLIM6MG-2BKの商品画像

3,090円楽天市場 9月25日時点

コンプモト 楽天市場店

楽天市場で見る

メーカー公表値では、AC6個口・ケーブル長2mのスリムタイプの電源タップです。雷ガードとマグネットを備え、プラグは180°スイングする形状で、ACアダプターを並べて挿しやすい構造とされています。

古いタップを使い続けているなら、切り分けのついでに新しいものへ替えておくと、電源まわりの疑いを1つ減らせます。メーカー希望小売価格は4,730円(税込)、2026年9月時点の価格比較サイトでは約3,000円前後です。

  • 差込口:AC6個口
  • ケーブル長:2m
  • 機能:雷ガード、マグネット付き、180°スイングプラグ
  • 価格の目安:約3,000円前後(2026年9月時点)

2位:サンワサプライ TAP-SP2110SW-3(個別スイッチとブレーカー付きの10個口)

個別スイッチとブレーカー付きの10個口

価格の目安
約3,800円前後(2026年9月時点)
差込口
2P・10個口
ケーブル長
3m
機能
一括集中スイッチ、2個口ごとの個別スイッチ、雷ガード、ブレーカー、マグネット付き
サンワサプライ TAP-SP2110SW-3の商品画像

4,282円楽天市場 9月25日時点

コンプモト 楽天市場店

楽天市場で見る

メーカー公表値では、2P・10個口・ケーブル長3mの節電タップです。一括集中スイッチに加えて2個口ごとの個別スイッチを備え、雷ガードは作動中を示すランプ付き、さらにブレーカーを搭載しています。

個別スイッチがあると、どのひと口に電気が来ているかを目で確かめられます。パソコン、モニター、周辺機器をまとめて挿す机まわりに向く構成です。メーカー希望小売価格は6,600円(税込)、2026年9月時点の価格比較サイトでは約3,800円前後です。

  • 差込口:2P・10個口
  • ケーブル長:3m
  • 機能:一括集中スイッチ、2個口ごとの個別スイッチ、雷ガード(作動確認ランプ付き)、ブレーカー、マグネット付き
  • 価格の目安:約3,800円前後(2026年9月時点)

3位:エレコム DH-HD21E20BK2(予備に置いておく2mのHDMIケーブル)

予備に置いておく2mのHDMIケーブル

価格の目安
約2,700〜3,000円(2026年9月時点)
種類
ウルトラハイスピードHDMIケーブル(認証品)
解像度
最大8K/60Hz、4K/120Hz
長さ
約2m(コネクター含まず)

ウルトラハイスピードHDMIケーブルの認証を受けた、長さ約2mのHDMIケーブルです。メーカー公表値では、最大8K(7680×4320)/60Hz、4K(3840×2160)/120Hzの映像に対応しています。

画面が映らないときの切り分けでは、ケーブルを差し替えて同じ症状が出るかを見るのが早道です。予備が1本あるだけで、ケーブルの不良かどうかをその場で判断できます。2026年9月時点の価格比較サイトでは約2,700円からです。

  • 種類:ウルトラハイスピードHDMIケーブル(認証品)
  • 対応解像度:最大8K/60Hz、4K/120Hz
  • 長さ:約2m(コネクター含まず)
  • 価格の目安:約2,700〜3,000円(2026年9月時点)

4位:サンワサプライ エアダスター CD-31SET(ほこりを飛ばす2本セット)

ほこりを飛ばす2本セット

価格の目安
約1,000〜2,400円(2026年9月時点)
内容量
350ml(228g)×2本
特長
逆さ使用に対応、ノンフロン、地球温暖化係数1未満
サンワサプライ エアダスター CD-31SETの商品画像

1,070円楽天市場 9月25日時点

Joshin web 家電とPCの大型専門店

楽天市場で見る

メーカー公表値では、逆さ向きでも使えるエコタイプのエアダスターで、350ml(228g)の缶が2本入ったセットです。地球温暖化係数が1未満のガスを使い、ノンフロンとされています。

吸気口やファンにほこりが詰まると熱がこもり、動作が不安定になります。端子に入ったほこりが接触不良の原因になることもあるため、切り分けのついでに吹いておくと確認が確実になります。メーカー直販価格は2,420円(税込)、価格比較サイトでは約1,000円からの販売店もあります。

  • 内容量:350ml(228g)×2本
  • 特長:逆さ使用に対応、ノンフロン、地球温暖化係数1未満
  • 価格の目安:約1,000〜2,400円(2026年9月時点)

よくある質問

電源ボタンを押しても何の反応もありません。まず何をすればよいですか

電源タップのスイッチと、壁のコンセントへの直挿しを先に試してください。ノートパソコンなら周辺機器をすべて外し、ACアダプターも外した状態で電源ボタンを20秒間押し続ける操作がMicrosoftの公式サポートで案内されています。それでも反応がなければ、電源まわりの故障として修理窓口に相談する段階です。

ピーという音が何回か鳴ります。何が起きていますか

起動時の自己診断でエラーを知らせている音です。回数やパターンの意味はパソコンやマザーボードのメーカーごとに決められており、共通の決まりはありません。機種の型番を控えて、取扱説明書やメーカーのサポートページで該当するパターンを確認してください。

メモリを挿し直しても大丈夫ですか

取扱説明書にメモリ増設の手順が書かれている機種であれば、説明書どおりに行う範囲であれば作業の対象です。電源ケーブルを抜き、金属部分に触れて静電気を逃がしてから進めます。説明書に記載がない機種、封印シールを破る必要がある機種、保証期間内の機種では、開けずにメーカーへ相談する方が無難です。

BIOS(UEFI)の画面は出るのに、Windowsが起動しません

本体のハードウェアは動いていて、Windows側でつまずいている状態です。手順5のセーフモードとスタートアップ修復が候補になります。回復環境に入れない場合は、別のパソコンで作った回復ドライブから起動する方法があります。

修理に出す前にやっておくことはありますか

本体の型番と購入時期、症状が出たタイミング、直前に入れたソフトや周辺機器をメモしておくと、窓口でのやり取りが早く進みます。動く状態に一度でも戻ったら、その間にファイルのバックアップを取ってください。データを残したい場合は、修理前にその旨を伝えておくことも大切です。

まとめ

パソコンが起動しないときは、次の順に確認すると原因にたどり着きやすくなります。

  • ランプもファンも反応しない:電源タップ、壁のコンセント直挿し、ケーブルの差し直し
  • ノートパソコン:周辺機器とACアダプターを外し、電源ボタンを20秒間押して放電する
  • ランプは点くが画面が真っ暗:モニターの入力切替、ケーブルの差し先、Windowsキー+P、Windowsキー+Ctrl+Shift+B
  • ロゴは出るが進まない:回復環境からセーフモードやスタートアップ修復を試す
  • 分解・初期化・異臭がする状態での通電は避け、保証期間内なら早めに相談する

そして、動いているうちに回復ドライブを作り、データのバックアップを取っておくことが、次に同じことが起きたときの復帰を一番短くします。電源まわりの道具を新しくしておくのも、同じ意味での備えです。

Windows Updateが途中で止まって進まないときの待つ目安と再開の手順は、こちらにまとめています。
→ Windows Updateが終わらないときの対処|待つ目安と再開手順

最初から入っているアプリのうち、消してよいものと消してはいけないものを分けています。
→ ゲーミングPCのいらないアプリ|消してよいもの・消してはいけないものとOneDriveの止め方

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